質問するためだけに個別指導塾を利用するのは意味があるか

[記事公開日]2017/03/29
[最終更新日]2017/06/14

質問に答える授業

「勉強でわからないところがあるから、教えてほしい」という要望で授業をすることが前職の大手個別指導塾では多々ありました。このご要望は主に私立の進学校に通っておられる私立生から多く頂戴しました。

で、最初はその通りに質問に答えるだけの授業をするわけですが、これだけだと成績が上がらない生徒が半数以上出てきます。生徒は積極的に質問をしてくれる。そして講師はその質問に毎回答えている。生徒からもわかりやすくて満足という返事がもらえているにも関わらず、です。

 

「解き方がわかった!」だけでは、成績は伸びない

原因探してみると、授業で講師が質問に答えたら、それで分かった気持ちになって満足してしまい、復習をしていなかったことがわかりました。1週間後に先週やったことを確認をすると、覚えていないのです。そして定期テスト前には学校課題をどっさりと持ってきて、たくさんの質問をしてきます。その中には以前質問してきたものの類題もある…。

大事なのは、自宅や塾での自習でそれを再現することです。一度頭で理解したら、2回目以降はすべて正解できるのは天才です。

 

自宅でもう一度問題を解くことが大事

以前の職場では、保護者の方から「講師の指導力がないからじゃないんですか」「1回の説明で覚えられるような説明をすべきでは?」とお叱りを受けたことも多々あります。

たしかに講師の指導力の問題もあると思います。しかしながら講師の指導力を鍛えることも考えますが、まずは子どもたちが本当は何を得たいのか(おそらくは成績を上げることまで求めている)を明確にして、そのための具体的な学習方法を提示するほうが手っ取り早いです。講師の指導力向上は時間がかかりますが、自宅でやるのは、帰ったその日にできることです。

 

疑問をクリアにするために塾に来るのではなく、成績を上げるために来ているはず

そもそも、「分からないところの質問に答えてもらうことを通して、定期テストや模試の点数を上げたい」というのがほとんど保護者・生徒の願いのはずです。

それなら、自宅で復習しないと意味がありません。「学校の課題が多いから宿題は出さないでほしい」と言われることもありますが、それでも、別の時間でもう1回問題を解かないと、説明された解き方の記憶は薄れます。

もちろん、わからないところを教えてもらったら、それだけでコツをつかんで点数がアップするお子さんがいることも確かです。
それは自宅や学校で復習をしっかりしている場合がほとんどです。つまり、家庭学習の習慣、定期テスト前にやるべき行動がきっちりと身についているお子さんです。

でもその一方でそうでないこともあります。皆さんのお子さんはどうですか?

 

英信個別は単に質問を受けするための授業ではなく、自分一人での学習方法までフォローする個別指導塾です。