集団塾か個別指導塾か

[記事公開日]2017/04/28
[最終更新日]2017/06/14

塾の存在意義は、「学校の成績を上げるため」「受験に合格するため」という2点がほとんどだと思います。これらの実現のためには最適な塾を選ぶことがポイントです。今回は集団塾と個別指導塾の違いから、目標実現のためのお勧めの塾について書いてみます。

*なお、ここでいう「集団塾」とは、学校のような形式で前に先生が立って一方的に説明をする形式の塾です。

 

集団塾をお勧めする生徒

今通っている中学校の授業を十分に理解できており(定期テストの特典が平均点の1.3倍以上)、そして偏差値65以上の高偏差値の高校(高校であれば茨木高以上、文理科など)を受験するのであれば、ぜひとも塾に行ってほしいです。そしてそれは集団塾であることが望ましいです。

そこには以下のメリットがあります。

・似たような目的・目標の子どもたちが集まっていて、受験の雰囲気を作りやすく、競争心をあおることができる。

・合格に至るノウハウの蓄積がしやすく、それを踏まえた各種のフォロー・情報提供が期待できる。

・一斉指導による少数精鋭のベテランの講師が育成されやすい。

・講師人件費が抑えられ、授業時間の割に価格が安く抑えられる。(個別指導塾、家庭教師と比べて)

以上です。どれも納得いただけると思います。

 

個別指導をお勧めする生徒

一方で、「偏差値65以上の学校を受験する意思が現時点でない」「学校の成績が下位~中位(0点~80点未満)」という場合は、個別指導塾の選択肢が出てきます。

・学校の成績アップに向けた授業が受けられる

そもそも全ての子どもたちは、学校で集団授業を受けています。「学校の授業をしっかりと聞いて理解し、自宅でも学習ができている状態にある」のであれば高得点を取れているわけですが、もし現状がそうでないのであれば、一斉指導とは異なる個別指導塾がお勧めできます。

・平均点を下回っている科目だけを受けることができる。

・「自宅学習の仕方」がわかっていないことが多く、そのやり方を教えてもらうことができる。

英単語の覚え方。計算のやり方。ノートの使い方。それがそもそもわかっていないのであれば、そういうお子さんには個別指導の方がお勧めです。

 

個別指導塾のデメリット

参考までに、個別指導塾のデメリットも書いておきます。

・小学生から高校生まで様々な目的・目標の生徒が集まるので、場の力が作りにくい。

いろいろな学年、学校の子どもたちが同じ場所に一堂に集っているため、特定の目標に向けた雰囲気は作り上げにくいことがあります。

・目標がバラバラになりやすいことから、志望校のレベルも様々になり、合格に至るまでのノウハウが蓄積しにくい。

・講師の人数を多く抱えなければならず、熟練者が揃えにくい。

特に生徒一人ひとりによって指導方法や宿題の出し方が異なる「個別カリキュラム」「オーダーメイドカリキュラム」をウリにしている場合は、似たような学力、目標の生徒であっても講師ごとに指導方法(宿題の量、説明の仕方など)が異なることも多く、講師の質の方が成績アップに直結すると考えられます。

これらのことからわかるように、高偏差値の学校を受験する場合は、基本的には集団塾に行かれることをお勧めします。もちろん、個別指導塾でも特定の志望校に特化させた専門性の高さと、教務責任者によって作成されたカリキュラムがあるがあれば別ではありますが・・・。

なお、英信個別は地元公立中学生~高校生の指導を基準におき、特に公立中学生は全員がほぼ統一したカリキュラムで授業を勧めています。

 

他の塾を紹介する可能性

ですから、英信個別では別の塾を紹介することもあります。

以前、「医学部に行きたい」と言って入塾を志望してくれた私立中学2年生の女の子がいました。今通っている中学の実力では医学部受験は難しいなと思ったので、府内トップの私立高校の受験を提案したところ、「そんな高いレベルの学校に受かる自信がない」と言ってきました。

そこで、「人の命を救うのと、その高校に合格すること、どっちが難しいと思う?」と聞いてみました。

しばらく考えて「…人の命を救うこと。その高校に受かるように勉強がんばります」と言ってくれました。結果、その学校に入るために地元一の合格実績を誇る集団塾を勧め、そちらに入塾していただきました。