ずっと以前、数学で以下のような計算をする生徒が入塾してきたことがありました。
-7×-7 …と書いている。
・・・正しくは、「-7×(-7)」と書くべきです。
-7×-7-3
=46 …と書いている。
・・・本来は、間に「=49-3」を挟む必要があります。答えは合っていますが、暗算をはさんでいるので、ミスを犯す可能性がある解き方です。で、実際にテストは平均点以下でした。
彼はもともと別の個別指導塾に通っていました。ところがこういう解法で問題を解いていたのです。
生徒が気づいていないことに光をあてる
これでは個別指導塾に行っていた意味が薄いです。
その個別指導塾が、「解き方を個別に解説するだけの講師」「答え合わせするだけの講師」となっているとこうなります。
正解をしていても、本当に指示をした通りの解法で正解にまでもっていくことができているかを講師は観察し、指摘なくてはなりません。
問題を解くことに必死で、こういうことに生徒自身は気づいていませんからね。
個別指導の講師は観察が大切
他にも、
- 授業前にトイレに行かずに、授業中によくトイレに行く
- ものすごく小さい鉛筆を使って勉強する
- 消しゴムを頻繁に机から落とす
という生徒もいました。別の塾からの移籍者です。
こういうのを注意されなかったんだろうな、と思います。
トイレに行くのは、たまに1回くらいであればいいです。でも毎週するのは避けてほしいことです。授業時間がなくなりますからね。
そういう生徒に気づいたら、私は授業前にトイレに行っている様子があるかを観察します。また講師にもそのように指示をします。
それで行っている様子が見られなかったとなると、前もって準備しておきなさい、と伝えます。
消しゴムを落とすのは、字を書くことに一生懸命で、消し終わったらその辺に適当に消しゴムをほるからです。
毎回決まった場所に置く癖をつける。そしたら床に落とすことはありません。
ちなみに、最初の計算をしていた生徒は、私のところに来る前は社会人講師が担当することをウリにしている個別指導塾に2年以上通っていました。
その塾のホームページを見たら「うちには学生アルバイトはおりません!」と書かれていました。
私が思うに、「講師が学生か社会人か」よりも大事なのは、「お子さんの行動(解き方も含めたすべての様子)を観察し、それを逐次本人に届ける講師であるか」です。