問題集の種類とともに「問題集の使い方」が大切

[記事公開日]2018/06/17

塾には教材販売会社が塾や学校相手に売ってくれる専用教材なるものがあります。これらは一般の書店では販売されていません。(でもたまにメルカリで売ってたりはします(笑))

「難問がたくさん掲載されている」「1人でも学習できるように解説が充実している」「1単元あたりの問題数が多く、公式を徹底して覚え込むことができる」「定期テストでよく出てきそうな問題に絞って収録されている」など、その種類は実にたくさんあります。

どの問題集を塾として使用するかは、塾を運営している人間の腕の見せ所ですが、20年やってきて感じるのは「よっぽどの偏差値上位校を受けようと思わない限り、それほど難問や問題数の多さにこだわる必要はない」ということです。

 

上位の品質の方がいいかな、とついつい思いがち

何か商品を買うときに、付加価値を求めてしまうことがあります。

例えば、「このパソコンを買えば、インターネットもできるし、ワード・エクセルといった文書作成や表計算ソフトが使えます。でも、このパソコンだと、高性能なオンラインゲームもできるんですよ!」とか言われれば、そっちの方が良いかな、と思ったりします。

電子レンジにしても、「こちらはボタン一つでグラタンや茶わん蒸しといったいろんな料理ができますよ!」と言われれば、そっちの方にするかなって思ったりします。

でも、買ってみて気づくのは、そんな銃をバンバン打ちまくる、戦車を操縦するゲームなんてしないってことです。電子レンジにしても冷凍ご飯を温めたり、スーパーで買ってきたお惣菜を温めるのがほとんどで、複雑な機能なんてまるで使わないのが現実です。

そんな機能があっても、実際には全く使わない。

問題集にしても、難しい問題が載っていても、それ、やるか?です。そこまで手が出せるか?です。

定期テストの点数アップが目標の場合、「こんな難しいレベルは定期テストに出ないよ」というものをやっても仕方ありません。それよりも、ものすごく簡単な計算問題で+-の符号の付け間違いを完全になくすほうがよっぽど簡単で、よっぽど重要です。

問題の量にしても、それがあまりにも多ければ子どもたちはやる気を失くします。

「今回の定期テスト範囲の英語の問題集のページ数は、20ページ。1教科でそれだから、5科目全部で…そうだな、全部で100ページくらいかな。それ1週間でやってきてね。」

と言われれば、「無理!!!」と絶望するでしょう。

お子さんが塾に通う目標は何か。そして今の成績はどれくらいかによって、どのような問題集が最適かが決まります。

 

「解き方は説明したから、あとは自分でやっておいて」方式

そして、塾選びのポイントになるのは「その保持している問題集を完璧に解けるように指導してくれるか」です。

  • 定期テストや入試に向けて、問題集を複数回、繰り返し指導するカリキュラムになっているか
  • 「塾は指導した。2周目は自分でやりなさい」という方針の塾なら、それがお子さんに合っているか(言われなくても自分で2周目、3周目…をキチンとやり遂げる性格か)

 

問題集の質そのものも大事ですが、「その問題集をどう使うか」が成績アップのポイントです。お子さんは、塾の問題集に繰り返し取り組んでいますか?