中学生が最初に目標としてほしいこと

[記事公開日]2020/06/30

中学生に対しての授業内容は、どれだけ高いレベルを目指していると言われても、中学校の定期テストの結果を一つの目安にしています。

例えば、入塾の時点で5教科合計(500点満点)が300点の生徒に対して、難度の高い問題集を使用することはしません。まずは定期テストの点数を上げることからスタートです。継続して400点が取れれば(1科目当たりの平均が80点以上)、できれば450点(同じく90点以上)が取れれば、そこで初めて問題集のレベルを上げることを考えます。

乱暴な言い方ですが、中学校の定期テストでそれくらいとれていない人が無理して高偏差値の高校に入っても授業についていけないです。そもそも、そういう人は大学入試を目指しているわけですから、高校の勉強が理解できて当たり前、さらにいうとそこからどこかの塾や予備校でさらに難しい勉強をこなしてもらってようやく上位の私立大や国公立大が見えてきます。

そのため、最初は塾生に対して使用する問題集は皆同じで、学校の定期テストで80点以上が取れるようにする問題集です。基礎基本レベルです。そうしたレベルを繰り返しやっていくことで、難度の高い問題集についていけるようになります。

小学生は円の面積を求めるときに3.14を使いますが、この学習単元では小数の計算が入ってきます。小数のかけ算の正答率が90%の生徒に、円の面積を、おうぎ形の面積を教えても、計算をミスられるとそこでおじゃんです。高いレベルのことを指導する塾では、考え方だけ説明したり、式の立て方だけ解説して終わるというところもあるくらいです。「式が書けたら、あとは100%正解できるでしょ?」ということ。この計算にあたる部分が、中学校の授業内容です。

そこが不十分な子どもに、難度の高い問題集をわたして、ミスを連発されたらそれは時間がもったいないです。スポーツに例えれば、まずは筋トレから。走り込みから。試合形式の練習をしたい気持ちはわかるんですけど、それはルールの把握や、基礎体力がついてからです。