新規入塾者の受け入れ時にやっていること

[記事公開日]2021/07/03

新しい入塾者が決まると、すぐに入塾の手続きと授業準備に移ります。

  • 使用する教材の準備
  • 学校の授業進捗、授業記録を残す用紙の準備
  • その用紙に次の定期テストの予想範囲を矢印で指定する
  • 成績記録の紙の準備(これは見つけやすいように年度ごとのカラー用紙)
  • 総演習の進捗管理の紙の準備
  • 総演習のやり方を解説した紙の準備
  • 英単語マラソン、漢字マラソンの進捗管理の紙の準備 等々‥

学年を入力するとボタン一つでこれらの用紙がまとめて出力される…ということもなく、一つ一つパソコン内のフォルダををいじくって紙をプリントアウトしています。この作業が結構手間なのですが、でもこの仕事をしているときには面談でのその新しい生徒の顔を思い浮かべながら仕事をすることになるので、「あの子にはこの科目はこの内容も指導した方が良いな」とか「次のテストは都道府県名を書かせるテストが出るはずだからできるかどうか確認するようにしておこう」とかいうアイデアが浮かんでくることになり、この手間が結果として成績向上につながると思っています。

単に帳票の作成でも、定期テストが終わってから入塾してくる子どもと、定期テスト直前になってから入塾してくる場合では対応が変化します。前者の場合は次の定期テストまで時間があるので前の学年にさかのぼって苦手単元を潰しておく時間がありますし、そのような学習計画を組むことができます。一方で後者の場合は、前の学年にさかのぼって学習をする時間の余裕がありませんから、それは定期テスト後に回すことになります。そして今の時点で点数アップを目指すにはどこから手を付けるかを考えることになります。

同じ学年、同じくらいの成績の入塾でも入ってこられるタイミングによってそういう違いは出てきます。子どもたちや保護者に寄り添った対応をと考えると、ちょうどこの帳票を準備している時間がそうした一人ひとりの学習計画を考える格好のタイミングになります。

こういうことを書くと、「今は紙を使わずに電子上で管理する時代ですよ」と営業に来られる方がいますが、それで管理をすると何をするにも電子機器を通して閲覧することになるので講師や子どもたちが成績結果を手軽に見られないんですよね。授業中には個人のスマホは使わせたくない(理由は遊ぶから)。かといって教室で何台ものタブレットやノートパソコンを準備するにはコストがかかる。紙なら軽くて手軽にすぐに閲覧できます。「紙で出力できますよ」とか言う人いますけど、それだったら最初から紙でいいでしょう。大企業が大規模な教室運営をするなら電子管理もアリだと思いますが、ここはそんな大した塾ではありません。

泥臭い対応の塾です。