前期中間テストの全体結果を生徒に伝える意味

[記事公開日]2019/07/11

塾を運営している上で、一番重視しているのは「雰囲気」です。

「やり切る」「より上を目指す」「周りががんばっているから自分も」と言った空気です。そういう雰囲気が教室に満ちるように日々努めています。

それは忘れものをしたことを怒ったり、定期テストの結果が悪かったことを責めたり、ということではありません。子ども本人が「自分のしたこと」「作り上げた結果」を振り返って、次に向けて行動しよう!という雰囲気を作ることです。

特に力を入れるのは、周りの子どもたちの様子や結果を伝えることです。

例えば、今回(2019年度前期中間テスト)のテスト結果でいうと、中3生は入塾前と入塾後の定期テスト結果の5科目合計の比較が「+46.8点」でした。そして中2生は「+40.9点」でした(中1生は初めての定期テストなので上がるも下がるもない)。これは、「この塾に入る前の定期テストの5科目合計が500点満点で300点だったという中3生が、入塾後は346点になった」ということです。このような情報を生徒全体に伝えています。

でもこの数値はあくまで平均なので、実際どうなったかは一人ひとり違います。100点以上上げた生徒もいれば、入塾前から下げてしまった生徒もいます。せっかく塾に通ってきているのに、点数が下がったのです。

でもその生徒は、多くの子どもたちが40点以上点数を上げているのに、自分は下げてしまったことを知って「悔しい」と思ったなら、次に向けて行動を起こすでしょう。そういう自分自身の今の在り方を考えてもらう機会を作るようにしているということです。(もちろん、「次に向けて」の気持ちがなければ行動の変化はない)

また、五ツ木模試も受けてもらっていますが、名前を伏せて偏差値だけのランキング表を掲出しています。総合で1位になった生徒であっても、どこかの科目は他の生徒に抜かれている。また、総合順位が芳しくない生徒でも、どこかの科目では少し他人を追い抜いている。そうすることで、個別指導塾であっても競争心を刺激しています。

今の自分が置かれている位置を知って、そして何を感じるかは子どもたち一人ひとり違うでしょう。でも、そういう情報が伝わってこないと何も変化は起きません。何かを感じたのなら、行動に移してもらえれば幸いです。

学習の雰囲気に関して言えば、「授業時間中が静か」なのは当たり前です。塾で私語をしながら勉強している生徒はいません。自身のやる気を周囲に伝え、周囲のやる気を感じる、相互作用につながる雰囲気づくりに力を置いて運営をしています。